朝日が差し込み、開放感あふれる中庭のある家にはあこがれますよね?
イスやテーブルを置けば、天気がいい日は外でランチをしたり読書を楽しんだりできるでしょう。
またお子さんやペットがいるご家庭なら、思いっきり遊べるスペースにもなります。
注文住宅に取り入れることのできる中庭には、雑誌やドラマなどで見かけるロの字型や、旅館や料亭などで見かける町屋型などさまざまな種類があります。
今回は、注文住宅に取り入れることのできる、中庭の種類についてご紹介しますので、参考にしてみてください。
また、注文住宅の中に中庭を取り入れるメリットとデメリット、後悔しないよう上手に中庭を取り入れるコツについても併せて解説しますので、ぜひご覧ください。
中庭とは?中庭の種類
注文住宅に加えられる中庭には、全体の形により、設置するにあたりふさわしい家具や植物などが異なります。
どの形態の中庭を取り入れるか、イメージをふくらませましょう。
ロの字型
屋内にて、四方を壁に囲まれたタイプです。
完全に過去漏れていることからプライバシーが守られ、人目を気にせず屋外空間が楽しめます。
デザイン性が高くカフェ風の内装希望がある方へ大変人気で、中央にシンボルツリーを飾るのがおすすめです。
ただし雨水が溜まりやすいつくりになっているため、水はけのよさや排水対策を工夫する必要があります。
特に雨季や雨量が多い日などは、雨で屋内が濡れないよう排水経路をきちんと確保することが重要です。
コの字型
4方向あるうちの1箇所に壁を作らず、3方向の壁で囲んだ作りの中庭です。
1方向のみ壁で囲わないことにより開放感が得られます。
また敷地面積をそれほど多く必要とはせず、取り入れる際の設計において、自由度が高い特徴があります。
そのため中庭を取り入れたい方にとって非常に人気が高いつくりでもあります。
ただし1方向は外部と接しているため、外壁を高くするなどして防犯対策やプライベートを確保することが大切です。
L字型
外部と接している空位間において、2方向から建物に囲まれている作りの中庭です。
お庭のスペースが広く取れるうえ、縁側を設置したりウッドデッキを設置したりすることで、特別な空間が作りやすいです。
コの字型と同様に、外壁や壁をつくることで防犯対策やプライベート空間の維持が大切です。
町屋型
料亭や旅館内などで稀に見かける、屋内に自然と溶け込んだお庭です。
細長い廊下の横に作ることが多く、建物とガラスで囲むことで中庭の風景や植物を見て楽しめます。
また取り入れる際は、軽石を敷き詰めることで屋内の床の汚れを防ぐのがおすすめです。
注文住宅に中庭を取り入れるメリットとデメリット
注文住宅に中庭を取り入れるか検討する際は、メリットとデメリットについて把握することが大切です。
中庭がある家での生活は、実際にどのようなものなのでしょうか?
メリット
◆家が明るくなる
中庭は外部と接している空間のため、天気がいい日は屋内へ、朝日を積極的に取り入れられます。
特に都心部では建物により日光が遮られがちですが、中庭で外部と接する空間を作ることで積極的に自然に取り入れられ、屋内を明るくできます。
◆風通しが良くなる
中庭に接している箇所の窓を開けることで、風通しを良くできます。
特にコの字型やL字型の中庭は、風の通り道ができやすいため家中に風を送ることができるでしょう。
風向きが変わっても複数の方向が外部と接しているため、どこからでも風を循環させることができます。
また風通しを良くすることで、夏は涼しく湿気を防ぐことにもつながります。
窓を開けるだけで、自然と屋内の空気を循環させられるのは大きなポイントでしょう。
◆防犯性が上がる
注文住宅を建てる際、中庭を取り入れることで、あえてお庭を造らないパターンがあります。
中庭は通常のお庭と比べて、道路や歩道側へ窓を設置する必要がありません。
すべて屋内空間のみでとどめられるため、防犯性が上がるとして中庭のみの設置が多いのです。
また風通しの良い外部と接しているため、安心して洗濯物を干したり小さなお子さんを遊ばせたりできます。
特にロの字型の中庭なら、外壁もないため特に防犯性が高いといえます。
◆プライベート空間でアウトドアが楽しめる
中庭は、プライベート空間が守られた外部の空間です。
そのためある程度のスペースがあれば、お客様や友達を招待してパーティーをしたりBBQを楽しんだりできます。
また中庭にテントを設置して、キャンプ気分を味わう方もいらっしゃいます。
このように人目を気にせず、非日常空間を作ったりアウトドアを楽しんだり、趣味の部屋を作ることができます。
デメリット
◆居住スペースが減る
中庭は注文住宅の居住スペースを天井まで削り、吹き抜けのようにして造るため、住人が済むための部屋が少なくなったり既存の部屋が狭くなったりする場合があります。
中庭を作ることで生活における動線が不便にならないか確認したほうがいいでしょう。
◆施工費用が上がる傾向にある
通常のお庭なら、敷地内において余ったスペースをお庭にしますが、中庭は居住スペースを削って造られます。
作り方が特殊なため、施工費用が通常より上がる傾向にあります。
また壁の数が多いほど必要な資材の量も増えるため、Lの字型→コの字型→ロの字型の順番で施工費用が高くなりやすいです。
◆熱や熱気が溜まりやすい
風通しがよくなるものの、真夏日は熱気がこもりやすくなります。
というのも暖かい空気は下部にたまりやすいため、中庭内で作られた暖かい空気はよそへ逃がしにくいです。
そのため冷暖房の室外機を設置する際は注意が必要で、あらかじめ隙間を作るなどの工夫が必要です。
中庭への設置がおすすめの設備
◆テーブルとイス
テーブルとイスを設置すれば、天気がいい日などに外で作業したりゆっくり過ごしたりできます。
また壁に囲まれているため、防音性にも優れており外部からの騒音に邪魔されることも少ないでしょう。
1人分のテーブルとイスを設置するのもいいですが、家族が座れる分の大きさがあれば、外で食事ができます。
曜日を決めて中庭で食事する日と屋内の食卓で食事する日を決めておけば、毎日新鮮な食事の時間が楽しめます。
◆プール
プールを設置することで、熱がこもりやすい中庭で涼が取れます。
ビーチベットとテーブルを置けば、リゾートビーチの出来上がりです。
プールを設置すると掃除やメンテナンスが手間に感じる方は、水盤を設置するだけでも、プールと同様に涼が取れるでしょう。
注文住宅に中庭を上手に取り入れるコツ
せっかく中庭を取り入れるのなら、機能や利点を十分に活用したほうがいいでしょう。
中庭を取り入れるときにはどのような点に注意すればいいのでしょうか?
ウッドデッキを設置する
中庭は外部と接しているため、床が汚れやすいです。
中庭に出たり通ったりする場合は、用意した履物に履き替える必要があります。
しかし履物の脱着が面倒に感じる場合は、中庭にウッドデッキを設置することで、足を汚すことなく自由に行き来できます。
外部と居住スペースのメリハリをつけたいなら、中庭すべてをウッドデッキにするのではなく一部のみ設置するのがおすすめです。
一部のみウッドデッキにすれば、植物を植えたりお庭用の置物を置いたりしてコーディネートが楽しめます。
シンボルツリーを設置する
中庭の中心に大きなシンボルツリーを設置することで、デザイン性の向上や雰囲気の変化が期待できます。
中庭と緑は非常に相性が良く、何もなければさみしいスペースですが、アクセントとして緑を少し足すことで、一気に見栄えが良くなります。
シンボルツリーとしておすすめなのは「シマトネリコ」「オリーブ」「アオダモ」などです。
育成にそれほど手間がかからないうえ、見ていて穏やかな気持ちになれる緑色の葉っぱと美しい樹形が特徴です。
また和風な家や中庭にしたい場合は「イロハモミジ」がピッタリでしょう。
またシンボルツリーがあれば、ある高さまで成長すると木陰ができます。
テーブルやイスを置けば、真夏でも快適に過ごせるでしょう。
生活動線を考える
平屋に中庭を造った場合、デザインによっては生活動線が複雑になったり不便に感じたりすることがあります。
リビングやキッチンなどの水回りがある部屋と近い場合は、特に動線に注意が必要です。
例えば中庭に洗濯物を干したい場合は、洗濯機がある部屋との行き来が楽でなければなりません。
また土で汚れたものを洗ったりする場合、お風呂と近い方が便利でしょう。
天気がいい日はそれほど気になりませんが、雨や台風などの悪天候の場合は中庭に出ることがないため、屋内のみでも生活に不便がないか考えたほうがいいでしょう。
排水対策を施す
中庭の特徴でもお伝えしましたが、やはり注意しなければならないのが水はけや排水対策についてです。
せっかく風通しがいい場所でも、水はけが悪ければ湿気がこもりやすくなります。
特にロの字型の中庭は、四方で壁に囲まれているため注意が必要です。
効果的な水はけ対策としては、中庭へやや勾配をつけて水を一か所へ流しやすくしたり、雨水の集水マスを多く設置したりするのがおすすめです。
まとめ
注文住宅へ取り入れることができる中庭の種類、メリットとデメリット、上手に取り入れるコツについてご紹介しました。
中庭は、日本古来より取り入れられている、建物内の設備です。
植物を置けば、見栄えのいいスタイリッシュな空間ができあがり、居住スペースと屋外スペースとのメリハリがつきます。
またテーブルやテラスを置けば、天気がいい日にはゆっくりティータイムを過ごす場所として、または読書や食事を楽しむ場所にも利用できます。
中庭のある注文住宅を建てたい!中庭を取り入れる際の施工費用や実際の暮らしぶりについて聞いてみたい!
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