この記事を読んでいるあなたは、
◎ 注文住宅を建てたいけれど、何から始めればいい?
◎ 注文住宅を建てるときの注意点は?
このような疑問を持っているかもしれません。
注文住宅を建てるのは、多くの人にとって初めての経験です。
そのため、何から始めればいいか、どんなことに気をつければいいか分からずに困っている人も多いでしょう。
一方で、一度建てた家はこの先毎日暮らす場所なので、後から「こうすればよかった」と後悔するのは避けたいです。
この記事では、注文住宅を建てるためにまず取り掛かるべきことや、業者に頼らず自分で注意しておくべき事項をお伝えします。
目次
施工会社と契約するまでに考えたいこと4つ
注文住宅を建てるとき、はじめに必ず考えたいことは以下の4つです。
◎ 予算やローン
◎ 理想の家のイメージ
◎ 家を建てる土地
◎ 施工会社
ハウスメーカーや工務店など、施工会社と契約した後は担当者に細かく相談できます。
しかし契約する前に、自分で考えておかなければならないこともあります。
順番に解説していきます。
予算やローン
注文住宅は自由度が高いため、費用がどんどん膨らんでしまう傾向があります。
結果としてどんなに理想的な住宅になったとしても、ローンの返済で苦しむようでは、せっかくの新生活を楽しめません。
無理な買い物を避けるために、はじめに予算を明確化しておくのが重要です。
注文住宅を建てる際は、建物や土地購入にかかる費用以外にも考慮すべき出費があります。
注文住宅づくりにかかる主な費用項目は、以下の通りです。
◎ 建築費
◎ 土地購入費
◎ 付帯工事費(ガスや屋外の給排水工事など)
◎ 諸費用(手数料や税金、保険料など)
◎ 引越し費用(引越し業者や家具・家電購入費など)
自己資金をいくら用意できるか、借入がどれくらい必要かも明らかにしておきましょう。
具体的には、以下の項目を考える必要があります。
◎ 注文住宅にかける総予算
◎ 住宅ローンを借入する金融機関
◎ 月々のローン返済額
◎ 頭金の有無と金額
◎ ローン年数、金利タイプ
◎ ローンタイプ(個人で借りるか、ペアローンなどか)
理想の家のイメージ
施工会社と相談する前に、家族で理想の家のイメージを話し合っておきましょう。
理想のイメージを持つためには、間取りや設計、デザインなどの観点でたくさん情報収集するのが重要です。
インターネットやSNSで情報収集するだけでなく、実際に住宅展示場に行って想像を膨らませるのもおすすめです。すでに家を購入した友人・知人から話を聞く方法もあります。
「この住宅の雰囲気が好き」「この間取りが暮らしやすそう」などの感覚から、具体的なこだわりに落とし込んでいくのが大切です。
家を建てる土地
注文住宅づくりは、土地選びが重要です。
既に土地を持っている人はよいですが、これから購入予定の人はしっかり時間をかけて選びましょう。
具体的には、以下の項目を実行する必要があります。
◎ 家を建てるエリアを決める
◎ 土地の広さを決める
◎ 土地を見学する
◎ 土地を決めて、売買契約を締結する
◎ 手付金を支払う
土地を選ぶときは、家族の通勤・通学にかかる時間や生活の利便性、教育施設や自然環境などを考慮しましょう。
土地の広さは、建てられる家の規模や外構の充実度につながるため、理想の家のイメージに基づいて考えるのが重要です。
また土地の見学は、時間帯や天候、平日か休日かなどの条件を変えて複数回行うのがおすすめです。
施工会社
建築を依頼するハウスメーカーや施工会社は、失敗しないよう丁寧に選びましょう。
それぞれに特徴や費用の違いがあるため、比較のポイントを持った状態で複数の業者を検討するのがおすすめです。
具体的には、以下の項目を行う必要があります。
◎ 施工会社のタイプを決める
◎ 施工会社ごとの標準仕様を調べる
◎ 施工会社の評価や実績を調べる
◎ 家づくりへのこだわりや特徴を調べる
◎ 担当者が信頼できそうか判断する
◎ 施工会社を決める
施工会社のタイプとは、ハウスメーカーや工務店、設計事務所などの区別を指します。
ハウスメーカーは、設計や施工だけでなく、土地探しや資金計画、アフターフォローなどを一括で行ってくれるのが魅力です。
また工場で生産したパーツを現場で組み立てるかたちなので、工期を短くできます。
工務店は複数の専門工事業者を束ねる立場で、仲介業者・下請け業者がない分コストを抑えられるメリットがあります。
地域密着色が強い特徴がありますが、工務店ごとに品質のばらつきがあるため注意が必要です。
設計事務所は、デザイン性の高い家づくりが得意な施工会社です。それぞれの個性や強みが際立つ場合が多いですが、コストが高くなりやすいデメリットもあります。
施工会社との契約から着工までに決めること
施工会社と契約してから工事に取り掛かるまでに決めたいことは、以下の◎項目です。
◎ 間取りや建物の位置
◎ 内装の詳細
◎ 外装・外構の詳細
詳しく紹介していきます。
間取りや建物の位置
注文住宅全体に関わることとして、以下2つを決める必要があります。
◎ 間取り
◎ 土地に対する建物の位置や向き
間取りについては、部屋の数や配置を考えたり、下地を入れる場所を決めたりします。
また土地に対する建物の位置・向きを決める際は、同時に排水経路や水道の引き方を考えましょう。
内装の詳細
内装については、具体的に以下の項目を決める必要があります。
◎ 壁紙や床材、証明、カーテンなどの素材・色・デザイン
◎ 水回り(キッチン、トイレ、洗面台、バスルームなど)の設備・仕様・デザイン
◎ 電気回線(コンセントの設置場所や数量など)
すべてをオーダーメイドするのは大変な作業なので、施工会社が用意する基本設備をもとに考えるのがおすすめです。
キッチンの高さやバスルームのデザインなど、特にこだわりたいところを絞っておくのもよいでしょう。
外装・外構の詳細
外装や外構は、施工会社と相談して以下の項目を決めましょう。
◎ 外壁や屋根の種類・色
◎ 玄関の性能・色・デザイン
◎ 破風や軒天の種類・デザイン
◎ シャッターの有無
◎ 外水栓の種類
◎ テレビアンテナの種類・取り付け位置
◎ 太陽光発電の有無・性能
◎ 駐車場やアプローチ、庭の有無と配置
◎ 塀やフェンスのデザイン・範囲・色
外装や外構のデザインは、統一感を意識するのが大切です。
それぞれのデザインを単独で決めると、最終的な仕上がりがごちゃごちゃとした印象になってしまいます。
使う色や素材を2~3つに絞ってから、それぞれのデザイン・色を考えるのがよいでしょう。
着工から住宅完成までに決めること
工事をしている間は、以下の項目を決める必要があります。
◎ 地鎮祭・上棟式の有無
◎ 挨拶まわりの詳細
◎ 家具・家電
◎ 引越し日程やライフラインの乗り換えなど
家を建てる工事は、騒音や振動を伴うため、近所の家に、事前に挨拶しておく必要があります。施工会社によっては代行サービスもあるため、相談してみるのもおすすめです。
また住宅の工事と並行して、家具・家電や引越しの準備を進めておくのも大切です。
工事が終わってから行動しようとすると、納得いかない料金や条件を吞まなければならない可能性があります。
スケジュールに余裕をもって進めておくのがよいでしょう。
注文住宅づくりで注意しておきたいこと3つ
施工会社にたよらず、自分自身で注意しておくべきことは以下の3つです。
◎ 施工会社を複数比較する
◎ 打ち合わせの記録を残す
◎ ローン対象外の諸費用を確認する
順番に解説していきます。
施工会社を複数比較する
納得できる注文住宅づくりのためには、施工会社選びが非常に重要です。
同じ条件でも会社によって金額が大きく異なったり、対応力やサポート力が違ったりする場合があります。
また施工会社だけでなく、担当者の対応の丁寧さやコミュニケーションの取りやすさも重要なポイントです。
焦ってすぐに決めずに、必ず複数の施工会社を比較しましょう。
打ち合わせの記録を残す
注文住宅を建てる過程では、膨大な決定事項が生じます。
後から認識に齟齬が生じてトラブルにならないよう、大きな決定から小さなものまで、すべてメモやノートで残しておくのがよいでしょう。
また資材の色味は、時間が経つと記憶違いが生じることもあります。
写真で残して、いつでも振り返れるようにしておくのがおすすめです。
ローン対象外の諸費用を確認する
注文住宅づくりには、住宅ローンの対象外となる諸費用が存在します。
登記にかかる費用や不動産取得税はローンに含まれず、現地での支払うのが一般的です。
そのためフルローンを組んでいたとしても、手持ちの資金が必要になる可能性があります。
あらかじめローン対象外となる諸費用を確認しておき、その場で焦ることがないよう注意しましょう。
まとめ
この記事では、注文住宅を建てるためにまず取り掛かるべきことや、業者に頼らず自分で注意しておくべき事柄を解説しました。
注文住宅の設計や工事においては、施工会社の担当者を頼って相談できる項目がたくさんあります。
しかし予算・ローンに関する決定事項や土地の購入、施工会社の選定は、自分自身で調べながら進めるのが基本です。
また施工会社の比較や打ち合わせの記録の管理は、自分で行うのが確実です。ローン対象外の諸費用も存在するため、事前に調べるのがおすすめです。
「こうすればよかった」と後悔しないよう、インターネットで調べたり、知人・友人に意見を求めたりしながら、スケジュールに余裕を持って進めましょう。