公開日 : 2023年2月15日(水)

最終更新日 : 2023年2月15日(水)

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ヌックとは?注文住宅でデッドスペースを居心地の良い空間にする方法

注文住宅を購入する際に「ヌック」を作ろうか迷っている方もいらっしゃるでしょう。
ヌックはまるでおとぎ話に出てきそうな、こじんまりとしたお部屋で、中には趣味や本などお気に入りの物を置くことで、自分だけの秘密基地ができます。

また、ほかの居室とは異なる空間を設けることで屋内にメリハリが付き、毎日帰りたくなるような、居心地がよい家になるでしょう。
当記事では、ヌックの概要や費用相場、注文住宅に設けるメリットとデメリットについて解説します。
そして、購入する注文住宅にデッドスペースがある場合、ヌックを作ること以外にも実践できる活用方法についても併せてご紹介します。

注文住宅で取り付けられるヌックとは?

ヌックとは、「こじんまりとした居心地の良い空間」を表す言葉です。
お部屋の一つではありますが、ドアを付けずに段差を設けることで、ほかの居室と区別するのが一般的です。
主に2~3畳ほどの小さなスペースで、リビングや玄関、階段下にもつくれます。

ヌックの種類

ヌックは小さな空間なので、ちょっとしたスペースがあればどこでも作ることができます。
例えば、以下のような例が人気です。

廊下の途中に作られた秘密基地のようなヌック

長い廊下があるならば、途中に小さな空間を設けてヌックが作れます。
水色や白色などの明るい壁紙を施せば、温かい雰囲気のある、まるで秘密基地のような部屋になります。
ちょっとした物置にしても良いですし、趣味や宝物を置く場所としても利用できます。
子供部屋としても活用でき、好奇心が掻き立てられる部屋に子供も大喜びです。

階段下に作るスタイリッシュなヌック

階段下にはたいてい空間があり、ヌックを作って有効活用できます。
階段の段を利用して、壁におしゃれなポスターや写真を貼ることで、憧れのスタイリッシュな空間ができます。

居室の一角に段差を設けてヌックを設ける

ヌックは、壁に空間を開けるだけでなく、居室の一角を削って作りだすこともできます。
天井の高さが自在に設定でき、中に背の高い本棚が置けます。
またキッチンが近ければ、調味料やお気に入りの食器棚などを置くことで、使用する食器を毎日選ぶのが楽しくなるでしょう。

ヌックを作る際の費用相場

ヌックを作るときの費用相場は、以下の通りです。

廊下の途中など、居室に空間を開けて作る場合 約20~30万円
階段下にヌックを作る場合 約10~20万円
居室の一角や窓辺を削ってヌックを設ける場合 約10~20万円

ただしヌックの壁に棚を付けたり、窓際のヌックの下に収納棚を付けたりする場合は、さらに費用がかかるためご注意ください。

ヌックを作るメリット

実際にヌックを作ろうか迷っている方のなかには、メリットについてもっと知りたい方もいらっしゃるでしょう。
そもそも空間が欲しいのなら、もう一つ居室を作ればいいのでは?と思うかもしれません。
あえて、注文住宅でヌックを作るメリットは以下が挙げられます。

デッドスペースを活用できる

家を建てる際に、「デッドスペース」と呼ばれる、活用しにくい空間ができることがあります。
できればない方が望ましいですが、ヌックとして有効活用させやすい場所でもあります。
間仕切りや段差を設けたりすれば、居心地がよいヌックの完成です。

誰にも邪魔されない自分だけの空間が作れる

居室でなくとも、壁や間仕切りで少しでも囲うことで、自分だけのプライベートスペースができます。
人間は、壁に囲まれた場所にいると、外敵から襲われないセーフティースペースであると無意識のうちに認識するため、落ち着くのだそうです。
また広い場所よりも狭い場所の方が、だれにも侵入されないという安心感が生まれやすいともいわれています。
そのため、ドアがある広い居室よりも、ドアがなくても狭いヌックの方が落ち着く場合があります。
また複数人のお子さんと一緒に暮らしている場合、落ち着いて作業できるテレワークのスペースとしてもおすすめです。

子供部屋が作れる

ヌックを子供部屋にすることで、常に親の目が届くところで遊ばせることができます。
また段差などで仕切られているため、家族全員のスペースと子供たちだけのスペースとで分けられます。
ただし、子供が段差でつまずいたり落ちたりしないよう注意が必要です。
初めから子供部屋として活用することが決まっている場合は、段差を低く設定してもらいましょう。

屋内にメリハリが作れる

段差や間仕切りは、屋内にメリハリが作れます。
長期間過ごしているうちにだんだん飽きてくるのでは?と思うかもしれませんが、家の中で作業をする際、たとえ屋内でも部屋や位置を変えるだけで新鮮な気持ちになります。
例えばリビングはテレビを見る場所、仕事は自室で行い、読書はヌックで行うとします。
自室ですべての行動を行うより、各部屋で行った方が、気持ちがリセットされてより集中できるでしょう。

ヌックを作るデメリット

一方で、ヌックを作る際にはデメリットがあることも考慮しなければなりません。
以下のような点が挙げられますが、特に気にならない、または対策する方法があるならば、ぜひヌックを設けましょう。

部屋の面積が狭くなることがある

ヌックは家の中にある空間に穴をあけて作ったり、居室に間仕切りを設けて作ったりします。
そのため、場合によってはもともとある部屋が非常に狭くなってしまう場合があります。
ヌックをオプションまたは追加で作ってもらう場合は、注文住宅の担当者とよく打ち合わせをしてから決めましょう。

費用がかかる

ヌックがある家は、ない場合よりも建設費用が割高になる傾向にあります。
また後から付けてもらう際も追加で費用がかかるため、予算内で収まるかどうか、シミュレーションしたほうが良いでしょう。

湿気がこもりやすい

ヌックは、壁に囲まれた空間です。
そのため夏は湿気がこもりやすく、また窓際に作ったヌックの場合は直射日光を受けるため、暑くて長時間居られません。
ヌックのなかで長時間過ごすことがわかっている場合は、あらかじめ冷暖房器具や除湿器などを取り付けて、快適な室温のなか過ごせるよう対策することをおすすめします。

また窓のないヌックを作る場合は、換気口を取り付けて空気の流れを作るようにしましょう。
空気が滞留すると、夏場は非常に暑く冬場は非常に寒くなり、居心地が悪いです。
そこで、ヌックの中の空気が抜けるよう施して循環させることで、外気温の影響を受けにくい部屋にできます。

設置する場所がない場合がある

ヌックは、少なくとも2~3畳ほどの広さがあることが望ましいですが、ない場合は追加でスペースを作る必要があります。
すでにある空間をヌックにする場合よりも費用がかかり、かつバランスが悪い家になる可能性もあります。
スペースを新しく作る場合は、予算や家のバランスを注文住宅の担当者とよく相談しましょう。

生活をより豊かにするデッドスペース活用方法

家を建てる際にできることがある「デッドスペース」。
インテリアや家具、家電製品の大きさが居室に合わない場合、または頑丈な家を建てる際に必要な柱と梁を作る際、どうしても部屋に入り込んでしまう場合にできます。
名前からして悪いイメージのある空間ですが、有効活用しにくい微妙なスペースのため、できればない方が望ましいでしょう。
しかしうまく活用できれば、生活の動線がスムーズになったり生活が便利になったりする空間となるでしょう。
デッドスペースを上手に活用する方法をご紹介します。

ウォークインクローゼットにする

柱が部屋に入り込んだときに影になってしまう部分がデッドスペースです。
そこで、柱のなかをくりぬいてウォークインクローゼットにすることで、スペースを有効活用できます。
ウォークインクローゼットができたら、扉を開いた状態にし、配置できる家具を考慮することで、かつてデッドスペースだった空間を含めたお部屋作りができます。

ウォールシェルフを取り付ける

部屋のサイズに見合わないインテリアを購入してしまった場合、家具のとなりの微妙な隙間がデッドスペースになることがあります。
そんなときには100円ショップなどで購入できる、ウォールシェルフがおすすめです。
木の板を釘などで留めることで、丈夫な物置スペースになります。
あまり重いものは置けませんが、オシャレな小物やインテリアを置く際に役立ちます。

天井付近のデッドスペースは突っ張り棒で解決

家具の高さや間取りによっては、天井付近に大きな空間ができてしまいます。
もちろんそのままでも問題ないですが、せっかくなら突っ張り棒を設置することで、物を置くスペースとして活用できます。
洗濯機の上なら洗剤やランドリーグッズが置けますし、浴室の上ならタオルやせっけんなどが置けます。
ただし、あまり高い位置に設置してしまうと取り出しにくく、再びデッドスペースになる可能性があるため注意が必要です。

まとめ

ヌックの事例や費用相場、作る際のメリットとデメリットについてご紹介しました。
段差や間仕切りを設けて屋内にメリハリをつけることで、自分だけの落ち着ける空間が作れたり、子供部屋や趣味の部屋にしたりもできるでしょう。
窓際や階段下に作れば、雑誌やテレビなどでよく見る、憧れのスタイリッシュなお部屋に早変わりします。
ただし、もともとプランになく後から付ける場合は、予算と家のバランスを見定めつつ決めることをおすすめします。

そして注文住宅を建てる際にできるデッドスペースは、悪いイメージがあるかもしれませんが、ウォークインクローゼットを作る、ウォールシェルフを取り付けて物置に活用できるなど、大変便利です。

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