公開日 : 2024年9月25日(水)

最終更新日 : 2024年10月16日(水)

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注文住宅の水回りでおすすめな間取りと注意点、動線設計のコツを解説

この記事を読んでいるあなたは、

 

◎注文住宅の水回りで、おすすめの間取りは?

◎水回りの間取りを考えるときに、気をつけた方がいいことは?

◎水回りは何階に設置すべき?

 

このような疑問を持っているかもしれません。

水回りは、注文住宅の間取りで重要なポイントの1つといえます。

キッチンや洗面所、洗濯機、トイレなど、生活に欠かせない場所でありながら、清潔感を保つ必要があるスペースだからです。

この記事では、注文住宅の水回りでおすすめの間取りアイディアや、間取りを考える際の注意点についてお伝えします。

また、水回りを2階に設置するメリット・デメリットについても解説します。

 

水回りのおすすめ間取りアイディア3選

注文住宅における水回りについて、おすすめの間取りアイディアは以下の3つです。

 

◎水回りは1か所に集める

◎洗面所・脱衣所の近くにランドリースペースをつける

◎キッチンの近くにパントリーや勝手口をつける

 

順番に紹介していきます。

 

水回りは1か所に集める

特別なこだわりがない場合、水回りは1か所に集めるのがおすすめです。

水回りは家事をする際に使う場合が多いため、同じ動線上にあれば無駄なく動けるメリットがあります。

たとえば料理の待ち時間に洗濯機を回したり、お風呂掃除をしたりすれば、効率的に家事を進められます。

また水回りを1か所に集中させると配管が短くなるため、工事のコストを削減できるのも魅力です。メンテナンスや点検する際にも効率的に作業できるため、時間や費用を抑えることができます。

ただし、水回りが集中すると、家族が一斉にでかける時間などに混雑してしまう恐れがあります。

混雑して動きづらくなることを避けたい場合は、とびらの数を減らして回遊型の間取りにするのがよいでしょう。

 

洗面所・脱衣所の近くにランドリースペースをつける

洗面所・脱衣所の近くにランドリースペースをつければ、洗濯の動線が良くなります。

ランドリールームは、洗濯を干す、たたむ、しまうという一連の家事動作を、1か所で完結させられるスペースのことです。

室内星できる竿を用意すれば、天候にしばられることなく選択できるためおすすめです。

たとえば洗濯機を設置している脱衣所のとなりに、サンルーム型のランドリースペースを設置するとします。

そうすれば、洗濯機を回してすぐに隣で衣服を干せるため、とても便利です。1階と2階を上り下りする手間も省けるため、ランドリースペースの導入を検討してみてください。

 

キッチンの近くにパントリーや勝手口をつける

キッチンの近くに、パントリーや勝手口を設置するのもおすすめです。

パントリーは食品庫のことで、キッチンのそばに設置して食材や調理器具などを補完するスペースとして活用します。

キッチンの近くにパントリーがあれば、料理をしながら次に必要なものを揃えられるため便利です。

またパントリーのそばに勝手口があれば、さらに無がない家事動線をかなえられます。

買い物したものを勝手口からキッチンへ運び、すぐにパントリーへ収納できるためです。

特に水やお米、宅配などの重たい物を運びたい際は、「勝手口→キッチン→パントリー」の動線が最大限に活かされるでしょう。

 

水回りの間取りを考える際の注意点4つ

水回りの間取りを考える際の注意点は、以下の4つです。

 

◎水回りを分散させない

◎住宅の中心部に設置しない

◎南側に設置しない

◎トイレと他の部屋を隣接させない

 

水回りを分散させない

基本的に、水回りの間取りは分散させないようにしましょう。

キッチン、洗面所、トイレ、お風呂などの水回りをばらばらに配置すると、配管設備が増え、工事費が高くなってしまいます。配管工事のコストを安くすませたいなら、水回りは1か所に集めるのがおすすめです。

また注文住宅の配管設備は、定期的なメンテナンスが必要です。

メンテナンス時も、配管が1か所に集まっていた方が楽に点検してもらえます。

配管詰まりや漏水などが起きて業者を読んだ際も、原因を調べる作業や文品交換などは、配管が1か所に集まっていた方が簡単に行えます。部品の大きさや数も、少なく済むかもしれません。

1階と2階に水回りが分かれる場合も、できる限り同じエリアに水回りが集中するように意識しましょう。

 

住宅の中心部に配置しない

水回りは、住宅の中心部でなく周縁部に配置するのがおすすめです。

水回りを住宅の中心部に配置すると、すべての部屋に湿気やカビを拡散してしまいやすくなります。湿気やカビが広がれば、せっかく建てた注文住宅の劣化が早まる原因となってしまいます。

また、水回りが住宅の中心部にあると、自然換気できないのもデメリットです。

自然換気ができないとすべてを機械で空気を入れ替えなくてはならないため、初期費用も電気代も高くなってしまう傾向があります。

環境的にも金銭的にも長く住み続けやすい住宅にするために、水回りは住宅の周縁に配置しましょう。

 

南側に設置しない

水回りは、南側のエリアに配置しないようにしてください。

南側のエリアは、直射日光が当たりやすい場所です。そのため住宅のあらゆるエリアの中で、最も気温・湿度変化が大きくなります。

南側に水回りを配置してしまうと、気温や湿度変化の影響によって、湿度過多を生じさせてしまうのがデメリットです。

湿度過多は結露やカビの発生につながるため、メンテナンスの手間を増やすことになりかねません。

掃除の手間を減らしたい人やメンテナンスコストを抑えたい人は、水回りを南側に設置しないよう意識しましょう。

 

トイレと他の居室を隣接させない

トイレと他の居室は、隣り合わないように配置しましょう。

新築当初は設計通りの遮音性が保たれますが、壁の遮音性や素材や接合部分の変形などによって、年々劣化していきます。

一般的には、新築から5年以上経過すると、遮音性が劣化したと感じられる場合が多いです。

そのためトイレと他の居室を隣にすると、トイレの音がリビングや寝室などに聞こえてしまう心配があります。

注文住宅は数十年単位で長く住み続ける場所なため、多少の劣化が起こっても生活に大きな影響が出ない間取りが理想です。

トイレを使う人もリビングや寝室を使う人も気持ちよく過ごせるよう、トイレと他の居室は離して配置してみましょう。

 

水回りを2階に設置するメリット・デメリット

水回りを2階に設置するメリット・デメリットについてお伝えします。

 

水回りを2階に設置するメリット2つ

水回りを2階に設置するメリットは、以下の2つです。

 

◎洗濯の家事動線がよくなる

◎カビが発生しづらい

 

それぞれ紹介していきます。

 

洗濯の家事動線が良くなる

水回りを2階に集中させると、洗濯する際の動線が良くなるメリットがあります。

2階に洗濯機を設置すれば、洗い終わった後にそのままベランダで干せたり、寝室に収納したりすることが可能です。

また洗濯物は生活感が出やすい部分なため、2階で完結させれば人目につくのを避けられる点もよいところです。

 

カビが発生しづらい

水回りを2階に配置すると、カビが発生しづらいためおすすめです。

2階は1階よりも日当たりや風通しが良く、湿気がこもった暗い場所が生まれづらいです。そのため、カビが発生しづらいメリットがあります。

特に浴室は、水滴がついたまま放置される時間が長いため、風通しや日当たりがよい2階に設置するとよいでしょう。

 

水回りを2階に設置するデメリット3つ

水回りを2階に配置するデメリットは、以下の3つです。

 

◎工事費が割高になる場合がある

◎高齢者が2階の水回りを使いづらい

◎排水音が1階に響きやすい

 

順番に紹介していきます。

 

工事費が割高になる場合がある

2階に水回りを配置すると、1階にした場合よりも工事費が割高になる場合があります。

また同じフロアの近い場所に配置すると工事費が安くなるため、水回りを1階と2階に分散させるのはおすすめしません。

配管工事などの費用をぎりぎりまで抑えたい人は、1階に水回りをすべて集中させるのがよいといえます。

 

高齢者が2階の水回りを使いづらい

2階に水回りを配置すると、高齢者が利用しづらいデメリットがあります。

どの部屋にも言えることですが、高齢者が階段を上り下りして2階の部屋を使うのは負荷が大きいです。

水回りは使わざるを得ない場面が生じやすい場所なので、より日常のストレスになりやすいかもしれません。

高齢者がいる家庭は、台所や浴室、洗面台などを1階に配置するのを検討するのがおすすめです。

 

排水音が1階に響きやすい

2階から水を流す際に生じる排水音がすると、1階にいる人は生活しづらい場面があるかもしれません。

たとえば夜中にトイレを使った音が1階に響くと、1階で寝ている人は目が覚めてしまうかもしれません。

またダイニングとトイレの位置関係も重要で、トイレの排水音が食事中に響かないよう配慮する必要があります。

2階に水回りを設置すると、1階の部屋との兼ね合いを細かく気にしなくてはなりません。排水音が響くのを避けたい人は、水回りを1階に設置するのがおすすめです。

 

まとめ

この記事では、注文住宅の水回りでおすすめの間取りアイディアや、間取りを考える際の注意点についてお伝えしました。

水回りは、できる限り1か所に集めて配置するのがおすすめです。また洗面所・脱衣所の近くにランドリースペースをつける、キッチンの近くにパントリーと勝手口をつけるなどの工夫で、生活動線が良くなります。

この記事を参考に、自分のライフスタイルにあった水回りの配置を考えてみてください。

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