この記事を読んでいるあなたは、
◎ 注文住宅にコンセントを設置するときのポイントは?
◎ コンセントは、あとで後悔しない場所に設置したい!
◎ コンセントの位置を決めるときの注意点はある?
このように思っているかもしれません。
コンセントとは、家具製品などに電源を供給するために、住宅の壁や床に固定された差し込み口のことを指します。
一般的な住宅では100Vのコンセントが使われていて、国内で製造されているほとんどの家電製品に対応しています。
最近ではスマートフォンやコードレス家電の充電に使われる場合も増えているため、それぞれ暮らしに合ったコンセントの位置選びが重要です。
目次
失敗しない!コンセントの位置を決めるときのポイント
コンセントの位置を決めるときのポイントは、以下の3つです。
◎ 家電の種類や置き場所を整理する
◎ 着工前に希望を伝える
◎ デザイン性を考慮する
あとから後悔しないために、ポイントを押さえたうえで位置を決めましょう。
家電の種類や置き場所を整理する
コンセントの位置を決める前に、まずは家電の種類や置き場所を整理しておくのが重要です。
具体的なイメージを持たずにコンセントを決めると、入居してから家電を使うときに不便だと感じる可能性が高まります。
今の住宅での生活を振り返りながら、どの家電を、いつ・どこで使うのか、書き出してみましょう。
書き出す際は、ホットカーペットや扇風機といった特定の季節にのみ使用する家電もリストアップするのがおすすめです。
また家電は、ずっとコンセントにつないでおくものもあれば、月に数回程度しか使わないものもあるはずです。
家電の種類や使う場面、置き場所だけでなく使用頻度も整理しておくと、より計画的にコンセントの位置を決められます。
着工前に希望を伝える
コンセントの位置の希望は、可能であれば着工前に伝えましょう。
施工会社によって打ち合わせの順番は違いますが、着工前に相談すれば、コンセントの位置に関する希望が通りやすくなります。
また工事が進むと、コンセントの位置や数を変更するために、配線を変えなくてはならない場合があります。
工事の手間が増えれば費用も多くかかるため、早めの相談を心がけるのがおすすめです。
デザイン性を考慮する
コンセントの位置を決める際は、デザイン性を考慮するのが大切です。
コンセントは普段注目されやすいパーツでないため、利便性が重視されやすい傾向があります。
しかし壁紙の色との相性によっては、部屋の中でコンセントが浮いて見えてしまうため注意が必要です。
たとえば濃い色の壁紙に白のコンセントを取り付けると、一気に生活感のある雰囲気になってしまいます。
コンセントが目立ちづらい壁紙の色を選んだり、おしゃれなコンセントカバーを購入したりして、見た目を工夫してみましょう。
また壁にニッチを設置して、その中にコンセントを収納する方法もあります。飾り棚のような空間にすれば、携帯などを充電するスペースとしても活用できて便利です。
コンセントの位置を決めるべき9の場所
コンセントの位置を決めておくべき場所は、以下の9か所です。
◎ キッチン
◎ ダイニング
◎ リビング
◎ 脱衣所・洗面所
◎ トイレ
◎ 寝室
◎ 子ども部屋
◎ 階段・おどり場・廊下
◎ 駐車場や庭
順番に紹介していきます。
キッチン
キッチンは、コンセントの位置を決めるのが特に重要な場所です。
キッチン家電は消費電力が大きく、タコ足海鮮にしたり延長コードを使用したりするのが危険な場所であるためです。
一般的にキッチンで使用する家電は、以下のようなものがあります。
◎ 冷蔵庫
◎ 電子レンジ
◎ 炊飯器
◎ オーブントースターや電気ケトル
ただし使用する家電の数や種類は糧によって大きく異なるため、最適なコンセントの位置や数も変わります。
まずは自宅で使用しているキッチン家電を洗い出し、整理してみてください。
普段使うものと時々使うものを分けて整理すると、より生活しているときの様子をイメージしやすくなるためおすすめです。
ダイニング
ダイニングテーブルでは、ホットプレートなどを使うためのコンセントを用意する必要があります。
また最近ではテレワークでパソコンを使う機会が増えているため、ダイニングで充電しながら仕事できる環境を整えると便利でしょう。
ダイニングにカウンターを付ける場合は、カウンターの高さに合わせたコンセントが1か所あると便利です。
カウンターで仕事したり電話井したりする際に、コンセントがあると重宝するでしょう。
リビング
リビングで使用する主な家電は、エアコンとテレビです。
エアコンとテレビは常にコンセントにつないでおく家電なため、それぞれにコンセントをつける必要があります。
エアコンの下にコンセントがあると配線が垂れ下がってしまうため、本体の上部や天井に設置するのがおすすめです。
またテレビは、裏側にコンセントを設置すると、配線をテレビ本体で隠せてすっきりした印象になります。テレビの裏側に挿し口が4つあるコンセントを用意すれば、ゲーム機を使いたいときに便利です。
リビングは、スマホやタブレットを操作する時間が長い場所の1つでもあります。
くつろぐスペースの近くにコンセントを設置すれば、充電しながら動画や映画を楽しめるため便利です。
脱衣所・洗面所
脱衣所や洗面所は、ドライヤーやヘアアイロン、電動カミソリなどの家電を頻繁に使用する場所です。
使いやすい高さに最低1個はコンセントを設置しましょう。
また洗濯機を脱衣所付近に置く場合もあります。
洗濯機のコンセントの位置は、他の家電と異なり、床面から1メートル少しの高さです。
この高さであれば、縦型洗濯機にもドラム式洗濯機にも対応できるため、買い替えたときにも安心です。
この他に、脱衣所・洗面所で扇風機やファンヒーターなどの冷暖房器具を使いたいときは、さらにもう1つコンセントを用意する必要があります。
トイレ
ウォッシュレット式のトイレを設置する場合は、トイレの背面にコンセントが1か所必要です。
トイレの真後ろにコンセントを設置すると、トラブル時の対応がしづらくなるため、便座の正面や左右に取り付けるのがよいでしょう。
水道業者とも相談して、水道の配管に影響を与えない場所を選んで設置するのが大切です。
また冷暖房器具やコンセントを使用する芳香剤を設置したい場合は、トイレの入り口近くにもコンセントがあると便利です。
寝室
寝室で大きな家電を使用することは少ないですが、最低2つはコンセントを設置するとよいでしょう。
寝室でコンセントを使う場面は、スタンドライトやスマホの充電などです。
他にも、空気清浄機や加湿器を使う場合は、設置場所の近くにコンセントがあると便利です。
ベッドや棚などの配置によってコンセントの適切な位置が変わるため、まずは大きな家具の場所を決めるとよいでしょう。
先にコンセントの位置を決めてしまうと、他の家具に隠れて使いづらい場所になる恐れがあるため注意してください。
子ども部屋
子ども部屋に置く家具・家電のレイアウトは、子どもの成長とともに変わる可能性があります。
子ども部屋で使う可能性のある家電や電化製品には、以下のようなものがあります。
◎ 電気スタンド
◎ パソコンやタブレット
◎ 冷暖房器具
◎ 電子ピアノ
使う可能性がある電化製品を想定し、大まかなレイアウトを検討したうえで、コンセントの設置場所を決めるのがおすすめです。
階段・おどり場・廊下
コード式の掃除機を使用する場合は、階段・おどり場・廊下にもいくつかコンセントを設置する必要があります。
コードが届かず掃除できない場所がないよう、計画的にコンセントの位置を決めましょう。
また足元を照らす電灯などを使用する場合は、もう1つコンセントを増やすのがおすすめです。
駐車場・庭
電気自動車を使う場合は、駐車場にコンセントが必須です。
そうでない場合も、駐車場にコンセントがあると車の掃除に便利です。
また庭にコンセントがあると、屋外のライトやイルミネーション、DIYやBBQなどに活用できます。
庭のデザインや用途を考慮した上で、コンセントを設置するとよいでしょう。
屋外に設置するコンセントは防水カバーがついているため、雨でも漏電の心配がありません。
コンセントの位置を決める前に知っておきたい注意点
コンセントの位置を決める前に知っておきたい注意点は、以下の3つです。
◎ 使いやすい高さを考える
◎ 家具で隠れない場所に設置する
◎ 後から増やすと工事が必要になる
順番に解説していきます。
使いやすい高さを考える
コンセントは、床から25cm前後の高さに設置するのが一般的です。
しかし、しゃがむのが難しい高齢者などは、30~40cmの高さにコンセントを設置した方が使いやすい傾向があります。
長く住む住宅なので、少し高い位置にコンセントを設置しても良いでしょう。
また冷蔵庫や洗濯機などの大きな家電は、買い替えても困らない場所にコンセントを設置するのが大切です。
特殊なサイズの家電でプラグが届かないなどのトラブルがないよう、注意しましょう。
家具で隠れない場所に設置する
たんすやベッドなどの大型家具によって、コンセントが隠れないよう位置を工夫するのが重要です。
コンセントが家具の裏に入ると、せっかく設置しても使いたいときに使えないため不便です。
家具や家電製品をどこで使用するのか、あらかじめ計画した上でコンセントの位置を決めましょう。
コンセントの数や電気容量を把握するためにも、家具・家電と一緒にコンセントの設置計画を立てるのがおすすめです。
後から増やすと工事が必要になる
コンセントを後から設置する場合は、電気工事が必要になるため注意してください。
既存のコンセントの差込口を増やす方法であれば比較的手軽に工事できますが、新たに設置する位置によっては、大がかりな工事が必要になります。
工事が大掛かりになれば、当然かかる費用も高くなります。
後からコンセントの工事が発生しないよう、設置場所は慎重に決めるのがおすすめです。
まとめ
この記事では、コンセントの位置を決める際のポイントや注意点などを紹介しました。
コンセントの位置や数は、他の家具・家電の種類・場所を考慮しながら決めるのが大切です。
またあとからコンセントの位置を変えようとすると、必ず電気工事が必要になるため、設置位置は慎重に決めるのがおすすめです。
また部屋別に必要なコンセントの数や設置位置を紹介したので、ぜひ参考にしてみてください。