新築の注文住宅を建てる際、趣味のカラオケや楽器が思う存分にできたらどれほどよいでしょうか。
新築の注文住宅に防音室や防音壁を設置することで、時間帯や近所を気にせず大きな音を出したり聞いたりできるでしょう。
当記事では、新築の注文住宅で防音室を作る方法や、防音室を作る際のメリットとデメリットなどについて解説します。
あこがれの防音室を注文住宅につくって、音楽や映画鑑賞を思いっきり楽しみたいとお考えの人は、ぜひ参考にしてください。
目次
注文住宅にドラムやカラオケができるくらいの防音室を設置するには?
組み立て式防音室を設置する方法と、フルオーダー式防音室を設置する方法があります。
組み立て式防音室は、ユニット型の防音室で、比較的簡単に設置できるの点が特徴です。
通常、部屋の一部を防音スペースとして利用するため、既存の部屋にも設置できます。
あらかじめ新築の注文住宅を建てる際に組み立ててもらうこともできますし、組み立て式の防音ユニットを購入し、説明書に従って自身で組み立てることもできます。
組み立て式防音室は、フルオーダー式に比べてコストが抑えられます。
さらに、引越しの際に簡単に解体・移設できるため、柔軟性があります。
一方でフルオーダー式防音室は、部屋全体を防音室として設計・施工する方法です。
音楽演奏や録音など、特に高い防音性能が求められる場合に適しています。
専門の業者と相談し、部屋のサイズや用途に応じた設計を行います。
設計に基づいて、壁・天井・床に防音材を施し、音漏れを防ぐための工事を行います。
組み立て式と比べて高い防音性能をほこり、音の漏れを最小限に抑えられ、音楽や映画鑑賞に適しています。
防音室と防音壁の違い
防音室は、内部の音を外部へ漏らさない目的で作られる専用の空間であり、内部の音をコントロールするための設計がされています。
一方で防音壁は、外部からの音を遮断するための構造にすぐれており、主に外部環境の騒音を軽減する役割を果たします。
防音室は、内部からの音の管理を目的とした専用の空間であり、内部の音をコントロールするために設計されます。
防音室の設計には、音響特性を考慮した吸音材や遮音材が使用され、音の反響を抑えるための工夫が施されています。
特に、音楽スタジオや録音室のように、本格的に音を扱う場合に適しているといえます。
一方、防音壁は、外部からの音を遮断することを目的とした空間であり、外部環境の騒音を軽減する役割を果たします。
防音壁は、特に交通騒音や工場の騒音をおさえるために設置されることが多く、設置場所や高さ、厚さなどが音の遮断効果に大きく影響します。
防音室は内側からの音をコントロールする目的で作られ、防音壁は外部からの音をコントロールする目的である点に、違いがあります。
防音室がある注文住宅のおすすめの間取りは?
防音室を作るなら、より防音性を上げるために地下室や鉄製の扉を導入することをおすすめします。
防音室にふさわしい間取りについて、地下室や鉄製の扉を設けるべき理由について解説します。
注文住宅の地下に防音室を作る
注文住宅で防音室を作る際、地下室につくることをおすすめします。
おすすめする理由としては、下記が挙げられます。
◆防音性が高い
地下室は、周囲が土やコンクリートで囲まれているため、外部の音を遮断する能力が高いです。音楽や楽器演奏、映画鑑賞などの活動を行っても、外に音が漏れにくくなります。
◆温熱環境が安定する
地下室は、地面に囲まれているため、外気温の影響を受けにくく、室温が安定しやすいです。そのため、快適な環境で趣味を楽しめるでしょう。
◆耐震性が向上する
地下室は、建物の基礎部分としても機能するため、耐震性が向上することが期待できます。特に地震が多い地域では重要です。
◆多様な利用方法ができる
地下室は防音室としてだけでなく、シアタールームや趣味の部屋、さらには食品の保存スペースなど、さまざまな用途に利用できます。
鉄製の扉を設置する
注文住宅で防音室を作る際、鉄製の扉がおすすめです。
鉄製の防音ドアは、木製のものに比べて質量が大きく、遮音性能が高い点が特徴です。
音は振動によって伝わるため、重い素材の方が音を遮る効果が高まります。
スチール製の防音ドアは、一般的に高い遮音性能を持ち、特に楽器演奏や音楽制作を行う部屋に適しています。
また、スチール製のドアは耐久性が高く、長期間にわたってメンテナンスが不要な場合が多いです。
一方で、木製の防音ドアは軽量で扱いやすいですが、遮音性能はスチール製に劣ります。
木製ドアは経年変化によって性能が低下することもあるため、長期的な使用を考えると鉄製の方が安心です。
さらに鉄製の防音ドアには、特に高性能なものとして、ダブルパッキン構造を持つ製品があります。
気密性が向上し、さらに音漏れを防ぐことができます。
ドアノブの種類も重要で、グレモンハンドルのようにしっかりと締め付けることができるハンドルを選べば、ドアと枠の隙間を減らし、音の漏れを防ぐ効果が高まります。
さらに、鉄製ドアは防火性能にも優れているため、特に音楽スタジオや録音室など、火災のリスクがある場所での使用に適しています。
防音室がある新築注文住宅の費用相場
新築の注文住宅に防音室を設ける場合の費用相場は、一般的に約250万円から460万円程度とされています。
防音室の費用相場は、設置する防音室の大きさや性能、使用する材料によって変動します。
具体的には、以下のような費用相場となるでしょう。
6畳:約250万円〜
8畳:約280万円〜320万円
10畳:約300万円〜350万円
12畳:約350万円〜400万円
上記の価格は、部屋の構造や防音性能の要求に応じて異なるため、具体的な見積もりを業者に依頼することが重要です。
また防音室の性能が高いほど、費用も高くなる傾向があります。
音楽演奏や映画鑑賞など、用途に応じた防音性能を求める場合、さらにコストがかかるでしょう。
特に、楽器の種類によって必要な防音性能が異なるため、設計段階での相談が推奨されます。
新築の注文住宅に防音室を作るメリットとデメリット
新築の注文住宅に、防音室を作る際のメリットとデメリットを紹介します。
防音室を作る際はより多くのコストがかかるため、メリットとデメリットを把握したうえで、納得してから判断しましょう。
メリット
注文住宅に防音室を設けることには、さまざまなメリットがあります。以下に主な利点を挙げます。
◆騒音トラブルを回避できる
防音室を設置することで、楽器演奏や映画鑑賞などの音を外に漏らさず、近隣住民との騒音トラブルを避けられます。特に、ピアノやドラムなどの大音量を伴う活動を行う場合、周囲への配慮が必要です。
◆プライベートな空間が確保できる
防音室は、音楽や映画を楽しむためのプライベートな空間を提供してくれます。家族や友人と一緒に楽しむことができ、外部の音を気にせずに過ごせます。
◆音質が向上する
防音室は、音を遮断するだけではなく音響効果を考慮して設計されるため、音質が向上します。
◆多目的利用が可能になる
防音室は、楽器演奏だけでなく、カラオケ、映画鑑賞、テレワークなど、さまざまな用途に利用できます。
注文住宅に防音室を設けることは、生活を豊かにしてくれるだけではなく、ストレスの軽減効果も十分に得られるといえるでしょう。
デメリット
注文住宅に防音室を作る際のデメリットには、以下のような点が挙げられます。
◆施工費用が多くかかる
防音室を設置するためには、特別な材料や工法が必要です。一般的に、1坪あたり100万円以上、6畳の広さであれば250万円以上の費用がかかることが多いです。そのため、予算が大幅に増加する可能性が高いでしょう。
◆居住空間が狭くなる場合がある
防音室を設けることで、他の居住空間が狭くなることがあります。特に、限られたスペースの中で防音室を設置する場合、生活空間が圧迫されることが懸念されます。地下室など、空間を追加で作ることで、生活空間の圧迫を防げるでしょう。
◆換気が難しくなる
防音室は音を遮るために気密性が高く設計されますが、これにより換気が難しくなり、室内の空気がこもりやすくなります。特に、長時間使用する場合は、換気不足により居心地が悪く感じる場合があるでしょう。防音室を作ると同時に、換気システムの設置について、施工会社と相談しましょう。
◆メンテナンスの必要性がある
防音材は時間とともに劣化することがあり、定期的なメンテナンスが必要です。そのため、追加のコストや手間が発生する可能性があります。
◆音が漏れることがある
防音室を設置しても、窓やドアの隙間から音が漏れることがあります。特に、外部の騒音を完全に遮断することは難しいため、期待した防音効果が得られない場合もあります。
上記のデメリットを考慮しながら、注文住宅に防音室を設けるかどうかを検討することが重要です。
まとめ
注文住宅に防音室を作ることで、カラオケやドラム、映画鑑賞など大きな音が出る趣味を思う存分楽しめます。
住宅が密集する場所では近所迷惑にならないようある程度の配慮が必要ですが、防音室であれば、ほどんど無用になるでしょう。
防音室を作る場合は、地下室につくることをおすすめします。
生活空間が圧迫されにくいうえ、より防音性が向上するでしょう。
ただし、空気の循環性が悪くなるため、あらかじめ換気システムを設置してもらうよう依頼しましょう。
注文住宅に防音室を設置する場合は、実績が豊富な施工会社への依頼がおすすめです。
大阪府の羽曳野市にある「森下技建」では、防音室のある注文住宅を実現させます。
下記より、ぜひお気軽にご相談ください。