公開日 : 2025年5月19日(月)

最終更新日 : 2025年5月19日(月)

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注文住宅のドア選びで後悔しないための色と素材の選び方とは?

注文住宅におけるドアの役割は、おもに人の出入り口として、また空間の仕切りなどがあります。

またドアには、設置することで空間が広く見えたり安心感を与えたりなど、心理的効果をもたらす役割もあります。そのためドアの色や素材にこだわることで、より住みやすい空間が演出できるのです。

お部屋ごとにふさわしいドアの種類が存在するため、ドアが持つ特性や使いやすさやを考慮して選びましょう。

当記事では、設置すべきドアの種類や色・素材について、お部屋ごとに解説します。またドアの種類とメリット・デメリットについても解説するため、これから注文住宅を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

 

注文住宅のお部屋別!ドアの素材・色の選び方

ドアは基本的に、周囲の空間と色に合わせて素材や色を選ぶべきですが、頑丈さや使いやすさを重視した方がよい場合もあります。注文住宅のお部屋別に、設置すべきドアの選び方や考慮するポイントについて解説します。

玄関

注文住宅の玄関扉は、外部にも面しており、かつ雨風の影響を大きく受けます。そのため、まず素材と機能性を重視しましょう。

玄関は雨風や紫外線にさらされやすいため、耐久性や防水性に優れた素材を選びます。また断熱性や気密性の高い玄関扉は、冷暖房の効率を高め、快適な室内環境を維持するのに役立ちます。寒冷地ではとくに重要なポイントです。

さらに建物全体のデザインと調和させましょう。外観のスタイルや外壁の色とマッチする色やデザインを選ぶことで、住まい全体の統一感が生まれます。たとえば、ナチュラルテイストの住宅には木目調の扉がよく合い、モダンな住宅には金属製やブラック系のシンプルな扉が似合います。

また防犯性も忘れず考慮しましょう。複数ロック付きのドアや、防犯性の高いスマートロック機能などを備えた製品を選ぶと安心です。

最後に、使いやすさやメンテナンス性も大切です。長く使うものだからこそ、日常の手入れのしやすさや、開閉のしやすさも選定の基準として考慮してみましょう。

 

洋室

注文住宅では、洋室が主流になり部屋数も洋室の方が多い家が増えてきました。

洋室に設置するドアを選ぶ際は、部屋全体のインテリアとの調を最優先に考えましょう。床や壁、家具の色味とドアの色を合わせれば、空間に統一感が生まれます。たとえば、明るいトーンの床には白や淡い木目調のドアが合い、落ち着いた雰囲気の部屋にはダークブラウン系のドアがよく似合います。

また、ドアの素材も考慮しましょう。木製ドアはあたたかみがあり人気ですが、キズがつきやすい場合もあるため、表面が強化されたものやメラミン化粧板仕上げなど、耐久性やメンテナンス性にも注目しましょう。また遮音性もポイントのひとつです。とくに寝室や仕事部屋に設置するドアは、防音仕様の引き戸を選ぶことで、快適なプライベート空間を確保できます。

 

和室・クッションフロア

注文住宅の和室やクッションフロアに設置するドアは、まず和の空間に調和するデザインや色合いを意識しましょう。畳や障子、木材など自然素材が多く使われる和室には、木目調のやわらかな色味や、シンプルで落ち着いたトーンのドアがよく合います。白木風や淡い茶系の色合いは、伝統的な和室の雰囲気を壊さず、自然に馴染みます。

素材は、天然木や突板仕上げ、和紙調の面材など、和の趣を感じられるものが人気です。ただし日焼けや湿気に強く、メンテナンス性にも優れた素材を選ぶと長く美しく使えるでしょう。また障子風のガラス入り建具など、現代的な機能を持ちつつ、和の雰囲気を保ったドアもおすすめです。

さらに、開閉方式も重要なポイントです。引き戸は和室との相性がよく、省スペースで開閉がスムーズなためとくに人気があります。部屋の使い方や隣接する空間との関係を考慮して、開き戸・引き戸・襖などのスタイルを選ぶとよいでしょう。全体として、和室の落ち着きや品のある雰囲気を損なわないことがポイントです。

 

ウォークインクローゼットなどの収納スペース

注文住宅といえば、ウォークインクローゼットやパントリーなどの収納スペースを設けるところが多いでしょう。設置するドアを選ぶ際は、まず使い勝手と省スペース性を重視することが大切です。

ウォークインクローゼットは限られた空間に設けられることが多いため、引き戸や折れ戸など開閉時にスペースを取らないタイプのドアが適しています。両手がふさがった状態での利用が想定されるため、スムーズに開閉できる構造かどうかもポイントです。

色やデザインは、隣接する部屋のインテリアと調和する色味を選ぶと、空間に統一感が出ます。たとえば寝室とつながっている場合は、床や壁、寝具の色に合わせたシンプルな木目調やホワイト系のドアが人気です。目立たせたくない場合は、壁と同系色にすると空間がすっきり見えます。

素材は軽くて扱いやすく、キズや汚れに強い表面材がおすすめです。クローゼットは湿気がこもりやすい場合もあるため、通気性を考慮し、ドアや空気の流れを妨げない構造を取り入れるのも有効です。

 

浴室・洗面台などの水まわり

注文住宅の浴室や洗面台まわりに設置するドアは、まず耐水性・防湿性の高い素材を選びましょう。水まわりは湿気が多くカビや腐食の原因となりやすいため、表面が化粧シート仕上げや樹脂製のものなど、水に強く変形しにくい素材がおすすめです。ドアの下部に通気口がついたタイプを選ぶと、湿気がこもりにくく、換気効果も高まります。

デザイン面では、洗面所や浴室が含まれる空間全体のテイストに合わせて、清潔感のある明るい色味やシンプルなデザインがおすすめです。ホワイトやライトグレー、ベージュ系などの色合いは清潔感を演出しやすく、空間を広く見せる効果もあります。

またプライバシーの確保も考慮しましょう。浴室ドアには型板ガラス(すりガラス)を使用し、脱衣所も含んだ洗面室ならば鍵付きのドアがあると安心です。ドアの種類では、限られたスペースでも使いやすい引き戸や折れ戸が人気です。

 

注文住宅のドアの種類とメリット・デメリット

注文住宅で用いられるドアには、開き戸や引き戸のほか、ハイドアなどさまざまな種類があります。各お部屋別やお部屋の用途によって、設置すべきドアが異なるため注意が必要です。すべてのお部屋が居心地のよい空間となるよう、ドアの使い分けが重要です。ドアの種類とそれぞれのメリット・デメリットを紹介するため、ぜひ参考にしてください。

 

開き戸

開き戸は、ヒンジ(蝶番)を使って一方向に開閉する最も一般的なドアです。気密性や遮音性に優れ、しっかりと閉まるため、冷暖房効率が高まるメリットがあります。また、防犯性も比較的高いといえます。一方で、開閉にスペースが必要なため家具の配置や動線に影響を与える点がデメリットといえるでしょう。狭い空間では使いにくいこともあります。ただし、デザインのバリエーションが豊富で、住まい全体のテイストに合わせやすい点は魅力です。

 

引き戸・スライド扉

引き戸は、ドアを横にスライドさせて開閉する形式で、開閉にスペースを取らない点が大きな特徴です。狭い空間でも使いやすく、バリアフリー性にも優れており、高齢者や車椅子の利用にも適しています。また開放状態を維持しやすく、通風性や動線の確保にも便利です。一方、気密性や遮音性はやや劣るため、音漏れや空調効率が気になる場合は注意が必要です。ただし構造上、壁内に収納できる「引き込み戸」などもあり、空間設計の自由度が高いといえます。

 

折れ戸

折れ戸は、2枚以上のパネルが折りたたまれながら開閉するドア形式です。開閉スペースが小さくて済むため、クローゼットや洗面所などの狭い場所に適しています。全開時には開口部が広く確保できるのもメリットといえるでしょう。また比較的設置が容易なためコストがおさえられやすいです。デメリットとしては、構造上気密性や遮音性が低めで、隙間風や音漏れが気になる場合もあります。またレール部分にホコリがたまりやすく、定期的な掃除やメンテナンスが必要です。

 

ハイドア

ハイドアは、通常のドアよりも高さが高いドアで、一般的に2.4メートル以上の高さを持つことが特徴です。天井までの高さを活かすことで、空間に開放感やスタイリッシュな印象を与え、部屋が広く感じられます。デザイン性にも優れ、モダンなインテリアにぴったりです。また視覚的に部屋の中に一体感を生み出す効果があります。

一方、標準的なドアよりも開閉が重くなることや、設置にコストがかかるといったデメリットがあります。また天井の高さに合わせて設計する必要があり、空間の制限がある場合には不向きです。

 

フルハイトドア

フルハイトドアは、天井から床まで一枚のパネルで構成されたドアで、通常のドアよりも高さがあり、壁面と一体感をもたせられます。部屋に開放感と広がり感を与え、とくに高い天井を活かすデザインにぴったりです。モダンで洗練された印象を作り出し、空間全体をスタイリッシュに仕上げます。

一方で、ドア自体の重さや高さが増すため、開閉がやや難しくなり、コストが高くなる点が挙げられます。設置には専門的な工事が必要で、一般的なドアに比べて施工やメンテナンスの手間を要する場合があるでしょう。

 

まとめ

注文住宅に設置するドアは、周囲の調和を見出さないよう色・素材に注意して選ぶ必要があります。ドアの種類別に、設置すべきお部屋や用途が異なる点にも注意が必要です。

また、あえてドアを設置しないという選択肢も有効です。ドアを設置することで空間の仕切りが作れますが、開閉のスペースが必要だったりコストが発生したりするため、ドアを設けず開放する方法も、あわせて検討してみましょう。

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