公開日 : 2024年11月26日(火)

最終更新日 : 2024年11月26日(火)

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注文住宅にルーフバルコニーを設置するメリットとは?費用や注意点について解説

ルーフバルコニーとは、マンションや住宅の最上階に設けられた屋根のないバルコニーを指します。
ルーフバルコニーは開放感や風通しの良さが特徴で、外部にいながらプライバシーが保てるため、プライベートな空間として重宝するでしょう。

昨今では注文住宅を建てる際、あこがれのルーフバルコニーをつける人が増えています。
当記事では、ルーフバルコニーのメリットとデメリット、設置する際の費用や実際に設置した人の体験談について紹介します。
注文住宅を建てる際にルーフバルコニーを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

ルーフバルコニーを設置するメリット

屋根をなくして設置するルーフバルコニーは、通常のベランダとは異なるメリットが得られます。
ガーデニングや家庭菜園などもはかどるため、植物が好きな方や開放感のある場所が欲しい方には向いているでしょう。

 

開放感があり眺望がよい

ルーフバルコニーのメリットとして、開放感と広いスペースが挙げられます。

まずルーフバルコニーは屋根がないため、空が広がり視覚的に圧迫感がなく、開放的な印象を与えてくれるでしょう。
特に高層階に位置する場合は、素晴らしい眺望が楽しめるため、日常生活におけるストレスが軽減できます。

またルーフバルコニーはプライバシーの面でも優れています。
屋上にあるため、外部にいながらも外からの視線を気にせずに過ごせて、リフレッシュするための場所として適しているでしょう。

ただしルーフバルコニーを利用する際は、天候によっては使用できないことや、近隣への配慮が必要な場合があります。
騒音や臭いに関しては特に注意が必要であり、周囲とのトラブルを避けるためには利用方法に工夫が求められるでしょう。

 

多様な活用方法がある

ルーフバルコニーは、多様な活用方法があります。
まず開放感があるため、空を見上げたり周囲の景色を楽しんだりできます。

また広いスペースを活かして家具を置いたり、ガーデニングを楽しんだりできます。
家族や友人と一緒に食事をしたり、遊んだり活動をする場所として機能するでしょう。
ルーフバルコニーは実用的な場所としても機能し、日当たりが良いため洗濯物や布団を干す場所にも最適です。
特に日当たりの良い場所では、洗濯物が早く乾き、家事の効率も向上するでしょう。

ルーフバルコニーの多様な使用用途としては、下記のアイデアがあります。

 

◎ ガーデニングや家庭菜園

◎ バーベキュー

◎ リラックススペース

◎ 子どもやペットの遊び場

◎ 洗濯物干し場

◎ 物置

◎ 運動スペース

 

上記の活用方法は、ルーフバルコニーの特性を最大限に引き出し、住まいの価値を高めてくれるでしょう。

 

ライフスタイルが向上する

ルーフバルコニーは、住人のライフスタイルを大きく向上させてくれます。

開放感と日当たりの良さから、空を見上げながらリラックスでき、特に都市部の場合でも自然光を積極的に取り入れられるため心地よい環境ができます。
自然光が浴びられる空間は、ストレス軽減や心身のリフレッシュにつながり、日常生活の質を向上させます。

またルーフバルコニーは、ガーデニングやバーベキューなど多彩な用途に利用でき、アウトドアライフを充実させられます。
運動場所にも最適で、健康的なライフスタイルが促進できるでしょう。
屋上緑化や家庭菜園を設けることで、都市生活の中でも自然との触れ合いが持てて、環境への配慮も実現できるでしょう。
また太陽光発電パネルを設置することで、省エネルギーにもつながります。

ルーフバルコニーは単なる屋外スペース以上の価値を持ち、多様なライフスタイル向上にも役立ちます。

 

ルーフバルコニーの設置にかかる費用

ルーフバルコニーをオプションで付ける場合の費用相場について解説します。
設置を検討されている方は、予算計画の参考としてください。

 

初期費用

注文住宅でルーフバルコニーを設置する際の初期費用はさまざまな要因により異なりますが、一般的な相場としては1平方メートルあたり約10万円から12万円程度が目安です。
たとえば、10平方メートルのルーフバルコニーを設置する場合、総額で約100万円から120万円程度の費用がかかることになります。

さらに、ルーフバルコニーの設置には追加の費用が発生することがあります。
内階段を設置する場合は70万円から80万円、外階段の場合は20万円から30万円ほどの追加費用が必要です。

また防水工事や断熱対策も重要で、施す場合はさらに別途費用がかかり、約4,500円から8,000円/平方メートルの範囲で行われることが一般的です。

そして設置にあたっては、使用する材料やデザインによっても価格が変動します。
特にウッドデッキなど人気のある素材を使用すると、コストが高くなる傾向があります。

注文住宅にルーフバルコニーを設置する際の初期費用は、基本的な施工費用に加えて防水や断熱工事や階段設置などの追加費用を含めると、100万円から200万円以上になる可能性もあります。

担当の施工業者さんへ、具体的な見積もりを出して確認するようにしましょう。

 

維持管理費用

注文住宅におけるルーフバルコニーの維持管理費用は、主に防水工事や定期的なメンテナンスに発生します。

ルーフバルコニーは屋外に位置するため、雨漏りを防ぐための防水工事が非常に重要です。
一般的に防水工事は5年から10年ごとに行う必要があり、使用する防水材によって費用が異なります。
たとえばウレタン防水の場合、施工単価は1平方メートルあたり3,000〜7,000円で、耐用年数は5〜10年です。

また定期的なメンテナンスでは、排水溝の清掃や床面の点検を行います。
点検を怠ると、雨漏りや構造的な損傷を引き起こす可能性があるでしょう。
メンテナンスの頻度は5年ごとが一般的ですが、環境や使用状況によって変わることがあります。

さらにルーフバルコニーの設置時には、断熱性や防音性を考慮するとよいでしょう。
早めに対策を施しておけば、長期的な維持管理費用を抑えられます。
特に夏場は下階の温度上昇が懸念されるため、断熱材の使用が推奨されます。

 

ルーフバルコニーを設置するときの注意点

開放的で日当たりがよくなることから、設置する際のメリットが多いルーフバルコニーですが、同時に利用する際の注意点があります。
注意点やデメリットを把握したうえで、理想のルーフバルコニーを設置しましょう。

 

設置できる条件に注意する

注文住宅でルーフバルコニーを設置する際は、設置できる条件に当てはまっている必要があります。

まず法律や規制により設置の可否が決まる可能性があるでしょう。
ルーフバルコニーは地域の建築法規制に従う必要があり、特に高さ制限や隣接建物との距離に関する規制が設計に影響を与えます。
またルーフバルコニーが延床面積に含まれるかどうかも地域によって異なるため、事前に確認が必要です。

さらにルーフバルコニーは建物の屋根部分に設置されるため、建物全体の強度や耐震性を考慮する必要があります。
特に日本は地震が多いため、耐震性の確保が優先されることがあるでしょう。
ルーフバルコニーの設置の可否については、担当の施工会社さんと相談して、条件に当てはまっているかどうかを確認しましょう。

 

安全対策を施す

ルーフバルコニーは野外かつ高い位置に設置されるため、いくつかの安全対策を施す必要があるでしょう。
安全対策のポイントを考慮することで、事故やトラブルを未然に防げます。

はじめに手すりの設置が不可欠です。
建築基準法では、2階以上のバルコニーには1.1メートル以上の手すりを設けることが求められています。
特に小さな子供やペットがいる家庭では、手すりの高さや強度を十分に考慮する必要があるでしょう。

次に、滑り止め加工を施した床材を選ぶことも大切です。
雨や雪の日には滑りやすくなるため、ウッドデッキやタイルなどの滑りにくい素材を選ぶことで安全性を高められます。

また排水システムの確保も重要です。
ルーフバルコニーは雨水が溜まりやすいため、排水口の設置と定期的な清掃が必要です。
排水口が詰まると水漏れや雨漏りの原因となるため、掃除しやすい構造にしておくことが望ましいでしょう。

さらに防犯対策として、入り口の防犯ガラスや施錠機能を強化しておくことで、不審者の侵入リスクを低減できます。

安全対策や防犯設備は、設置するだけでなく定期的なメンテナンスが不可欠です。
防水工事や床材の点検を定期的に行い、劣化や損傷を早期に発見することで、大きなトラブルを未然に防げるでしょう。

 

定期的なメンテナンスと管理が必要

ルーフバルコニーは、長期間にわたって快適に使用するためには定期的なメンテナンスが不可欠です。
メンテナンスや点検場所は主に下記の箇所です。

 

◎ 防水処理の確認
◎ 排水機能
◎ 床材の破損の有無
◎ 設置している家具の管理
◎ 手すりやフェンスの強度

ルーフバルコニーは雨風にさらされるため、防水層の劣化が進みやすいです。
一般的にはウレタン防水やFRP防水が用いられ、5年から10年ごとに点検し、必要に応じて再施工を行うことが推奨されます。
特に、ひび割れや剥がれが見られる場合は早急に対処する必要があるでしょう。

また排水機能のチェックも重要です。
排水溝が詰まると水たまりができ、雨漏りの原因となります。
定期的に排水溝の清掃を行い、落ち葉やゴミが詰まっていないか確認しましょう。
特に秋や春には、落ち葉の影響で詰まりやすくなるため注意が必要です。

タイルやウッドデッキなどの床材は、使用する素材によって劣化具合が異なります。
定期的な清掃とともに、傷みや腐食のチェックも行うべきです。
特にウッドデッキは湿気による腐食が進みやすいため、塗装や防腐処理を定期的に行うことが推奨されます。

またルーフバルコニーに設置した家具や設備は定期的に点検し、劣化していたら交換または修理を行います。
強風時には家具を室内に移動させるなどの対策も必要です。

最後に安全対策として手すりやフェンスの強度を確認し、安全性を確保します。
特に小さなお子様やペットがいる家庭では、安全対策を徹底しましょう。

 

まとめ

ルーフバルコニーは開放感や広さから、多くのメリットがあります。
特にBBQや家庭菜園、洗濯物を干すスペースとして活用でき、居住空間が広く感じられる効果もあります。
設置費用は1平方メートルあたり約10万円から12万円で、小型のバルコニーなら40万円から80万円程度です。
ルーフバルコニーの設置を検討している場合は、担当の施工会社と、念入りに予算決めをしましょう。

「株式会社 森下技建」では、これまでにさまざまな形の注文住宅のご相談を受けた実績があります。
もちろんルーフバルコニー付きの注文住宅の相談も可能ですので、下記よりぜひお気軽にお問い合わせください。

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